スポーツ鍼灸ボランティア
報告第51回 大阪ろうあ者スポーツ大会 サポートボランティア活動報告[2024/08/18]NEW
スポーツ鍼灸プロジェクト委員会 副委員長
河北地域 片岡昌彦
以前より毎年、大阪聴力障害者協会様からは大阪府鍼灸師会に依頼をいただいており、私も準会員の頃から何度か参加させていただいているこの大会、今回もいつもながらににぎやかな大会でした。
玉入れ、ボッチャ、エールバトル(応援合戦)、フライングディスク、モルック、スプーンリレーが行われ、エールバトルはオリンピックネタで大いに盛り上がり、参加者の方々の元気や熱気はいつもに増してパワフルでした。
そういった雰囲気の今大会も、大阪聴力障害者協会の運営者の方や大会参加者の方々からは、我々に気づくと友達に会った時のように挨拶や、「よろしくおねがいします」と言ってくださいました。やりがいも感じるし、うれしい気分にもなってきます。サービス提供中もついつい雑談や身体の話が弾みます。時にはストレッチやパイオネックス貼付だけにとどまらず、日頃の健康相談やストレッチ指導にも及びました。
「顔の見える関係」と言いますが、お互い時間をかけて築いてきた関係はとても心地よいものだと実感します。また、そういった関係だからこそできる事も多くあるとわかります。
なお、聴覚障害者対象のろうあ者スポーツ大会においては、これらの話は会話ではなく、手話や筆談、リアクションなどの何となくの雰囲気でやりとりします。こうしてみると、関係を築いていくのは会話だけではないこともよくわかります。
今大会は利用者さんが例年より多く、忙しくなる場面もありましたが、同席した甲斐先生の機転をきかせた働きで、スムーズにサービス提供が出来ました。利用者さんにも大変満足していただけ、今大会でもまた良い関係が築けたと思います。鍼灸師のマンパワーです。
これからも鍼灸師会の活動や鍼灸師一人一人の働きの積み重ねで、地域と鍼灸師でより良い関係が築けていけると感じました。
スポーツ鍼灸プロジェクト委員
北地域 甲斐由紀
開会から、我々鍼灸師のご紹介もいただき、私も手話で自分の名前を伝えることができました。
大会が始まり最初はどなたもお越しにならずでしたが、1名来られた後は「無料ですか?」と通訳の方と来られる方が続き、患部をお伺いしストレッチやパイオネックス0、6Dテープを使用して、サービス提供をしました。
サービス後に、「ありがとう」と手話で言って下さるので、我々は「頑張って」と手話で返答しました。みなさん、自宅でのセルフストレッチにとても興味を持っていただき、一生懸命一緒にやってくださいました。それを見ると、我々も笑顔がこぼれます。
皆さん、とてもお元気で、印象に残ったのは各チームのエール合戦です。
このときは皆さんエール合戦に夢中で我々も手が空いていたのでゆっくりと拝見できました。
時事ネタをふんだんに取り入れられて、オリンピックの柔道の阿部詩、一二三選手のモノマネやフェンシングのモノマネなど、言葉が無くとも伝わりました。
何より皆さんとてもにこやかで、笑顔がとても素敵でした。
今回の参加者の皆様の意欲的にスポーツ疾患などについて考えておられると感じたので、次回のスポーツ鍼灸のストレッチ練習会があれば、また新しいストレッチやセルフストレッチなどご教授いただきたいと、課題もできました。
あと、デフリンピックについて、陸上、元金メダリストの三枝さんから2月の講演で聞いたこと・・・
『2021年に日本財団パラスポーツサポートセ ンターが行った調査結果では、国内のデフリンピックの認知度は16.3%です。パラリンピックの認知度(97.9%)と比べると低いのが現状です。 2014年に同機 関が調査したときは11.2%だったので、それと比べるとやや認知度は上がりました。いつか、パラのようにみんなに知ってほしい。』
そう願われていたことを思い出しました。
今まで参加したスポーツ鍼灸とはまた違った触れ合いができ、多方面で学びが多かったです。ありがとうございました。