学ぶ

HOME » 学ぶ » 素問 » 29年2月素問勉強会/『素問』至真要大論篇第七十四注第四十一章より

素問

29年2月素問勉強会/『素問』至真要大論篇第七十四注第四十一章より2017.03.14

●日 時:平成29年2月12日(日) ●会 場:大阪府灸師会館3階 

●講 師:日本鍼灸研究会代表 篠原 孝市 先生


■医道の日本誌2月号 臨床に活かす古典 『№58 体系』のお話より

 あちこち行くうちに冷笑的になってくるというのであろうか。特に鍼

の効果や鍼を効かせる為の工夫については、私が見たところあちこち回
っている人は段々ニヒルになるような気がする。情報は有った方が良い
が有り過ぎると段々ニヒルになってくるのではないだろうか。やはり情
報というのは人を軽くするということがあるし、高をくくるという事が
ある。誰に会っても全部同じように見えるのであちこちを回っているう
ちに段々冷笑的になってくるような感じがする。出来うれば一つの方法
でずっとやるというのが良いと思う。それは、経絡治療に限らず中医鍼
灸でも良いし他の方法が有れば一定の方法でやり続けるというのがその
人のために良いのではないかと思う。あちこち行っていると良い事は何
一つないと思う。


■『素問』至眞要大論篇第七十四注 

*一年を六つに分けて、それぞれ初の気(大寒~春分,1月20日頃~
 3月20日頃)、二の気(春分~小満,
3月20日頃~5月21日
 頃)、三の気(小満~大暑,5月21日頃~7月23日頃)、四の
 気(大暑~秋分,7月23日頃~9月23日頃)、五の気(秋分~
 小雪,9月23日頃~11月22日頃)、終の気(小雪~大寒,11
 月22日頃~1月20日頃)と呼ぶ。*三の気を司天、終の気を在泉
 という。


*客気は、毎年変わるもので厥陰風木、少陰君火、太陰湿土、少陽相火、
 陽明燥金、太陽寒水の順で巡る。例え
ば厥陰の在泉ならば、初の気は
 少陰君火から始まり、二の気が太陰湿土、三の気・少陽相火、四の気・
 陽明燥
金、五の気・太陽寒水、終の気が厥陰風木である。


第四十一章より

 厥陰の在泉、客勝てば則ち大關節(だいかんせつ)利せず(りせず)、
内ち(うち)、痙強拘瘛(けいきょうこうけい)を爲し、外、便ならざ
ることを爲す。主勝てば則ち筋骨繇併(きんこつようへい)し、腰腹
(ようふく)、時に痛む。


 客気の在泉に厥陰風木の気が有って、それが四の気から終の気までを支
配した場合は関節に制約が起こる(木の病)。こわばってけいれんを起
こす(客気の五の気・太陽寒水と終の気・厥陰風木が影響)。主気が勝れ
ばじっと立っていられない。腰や腹が痛みを起こす。

(ここでの客気は、四の気・陽明燥金、五の気・太陽寒水、終の気に厥陰
風木がくる)


 少陰の在泉、客勝てば則ち腰痛み、尻股膝髀腨䯒足(こう・こ・しつ・
ひ・せん・こう・あし)病み、瞀熱(ぼう
ねつ)して以て(もって)酸れ
(しびれ)、胕腫(ふしゅ)して久しく立つこと能わず(あたわず)、溲
便(しゅうべん又はそうべん)變ず(へんず)。主勝てば則ち厥氣(けっ
き)上行し、心痛發熱(しんつうはつねつ)し、鬲中(かくちゅう)、衆
痺(しゅうひ)皆な(みな)作り(おこり)、胠脇(きょきょう)に發す
(はっす)。魄汗(はっかん)藏まらず(おさまらず)、四逆(しぎゃく)
して起こる。


 客気の在泉に少陰君火の気が有って、客気が主気を圧倒し、少陰君火の気
が盛んならば腰が痛む。尻、股、膝、大腿、下腿の後側や前側、足が痛み、
熱を持ってしびれ、足がむくみ、長く立っていられない。大小便の状態が変わ
る。主気の方が強い場合は、気が下から上に向かい足が冷え頭が痛くなる。あ
るいは胸や肩、頭の方に症状が出る。胸が痛む。熱が出る。食べたものがつか
える。脇の下の方から全体にかけてしびれ、痛みが起こる。汗が出て止まらな
い。手足が冷える。

 (客気は、四の気・太陽寒水、五の気・厥陰風木、終の気・少陰君火)


*張介賓(ちょうかいひん)の注:「卯年(うさぎどし)と酉年(とりどし)
 に少陰在泉が起こる。客気の少陰君
火は主気の四の気(土)・五の気(金)
 ・終の気(水)に影響を及ぼす。客気が勝る場合、腰・尻の下部が痛み熱

 をなす。小便が出なくなる。あるいの四の気・太陰湿土に影響を及ぼした場
 合、脾(土)は肌肉・四肢をつかさどるので足がむくみ長く立っていられな
 い。主気が盛んな場合は少陰君火が影響を受けて、厥氣が体の下から上に向
 かい、心痛・発熱などの病になる。魄汗(はっかん)は陰汗(夜に出る汗、
 あるいは下腹部に出る汗)。四逆は厥冷(手足が冷える)。これは『素問』
 脈要精微論にある陰の気が多い時には汗がたくさん出て身が冷える、その事
 を指している」


:D『素問』の森を歩いてみませんか。みなさまのご参加をお待ちしています。

  毎月第二日曜に歩いています

              (素問勉強会世話人  東大阪地域松本 政己)