学ぶ

HOME » 学ぶ » 研修会&講座のお知らせ » 平成28年度 第3回学術講習会報告1

研修会&講座のお知らせ

平成28年度 第3回学術講習会報告12016.08.10

■日 時 : 平成28年7月10日(日)

■会 場 : 森ノ宮医療学園専門学校 本校舎6階

■主 催 : (公社)大阪府鍼灸師会

【報告①】 『開業助産師が行う骨盤位(逆子)ケア-と鍼灸治療の考え方』
            講師:  めぐみ助産院 助産師&超音波検査士
                 塔子鍼灸院    鍼灸師   岩田 塔子 先生
 本日の講師の岩田先生は、助産師として勤務される中で逆子治療にお灸を使いたい、その
為に鍼灸師の資格を取られご活躍中の先生です。
 皆さんもご存知の通り、産道からみて胎児の頭部より骨盤部が先進している状態を骨盤位
(逆子)と言います。その発生頻度は、妊娠中期に約50%、妊娠8ヶ月で25%、10ヶ月で
5%程度です。また、妊娠何週迄に頭位(正常)に戻れば良いかですが、これは胎児の大きさ
で大凡28週くらい、(♂1240g ♀1170g)この大きさがベストですし戻りやすいそ
うです。
 では、もしも産婦人科の診察で、骨盤位と言われたら、
①何もせず自然に戻るのを待つ。
  上記のように、妊娠10ヶ月で5%程度にまで下がり、なおかつ効果や過誤について妊
 婦やその家族の認
識に違いが有り、訴訟に成る頻度が高いため。
②逆子体操をする。
  ここでは割愛します。詳しくは逆子体操で検索して下さい。
③代替療法 鍼灸 整体 骨盤調整?!

 ③に行く前に、妊娠初期の頃はまだ赤ちゃんが小さく羊水もたくさんあるので、赤ちゃん
もお腹の中で元気に動き回っています。妊娠が進むにつれ頭が大きくなって重たくなること
で頭が下、足が上に向くしくみになっています。逆子はその逆で、頭が上だったり横だった
りして、足が下にある状態になっています。
 原因として、祖父母、両親、自分自身また兄弟姉妹が逆子で分娩等の家族歴や、逆子にな
り易い骨盤の形、(狭小等)が有るようです。母体の大きさ(身長、BMI)により、下腹部及び骨
盤腔の広さ(勿論広い方が良い)や骨盤の傾斜(前傾)も大きく関与します。母体の疾患では、糖
尿病合併妊婦は、胎動の減少と胎児発育障害に伴い骨盤位の発生要因となります。
 また胎児側の要因として、大きさ、姿勢、胎盤の位置、臍帯の長さが短い、首への巻き付き
等があります。
 逆子が戻りやすい確率は、経産婦と初産婦で大きく変わり、前者で73%、後者の場合35
%と半分程度にまでさがります。

 では③に戻りましょう。
 岩田先生は、先にも述べましたが、施術することで陣痛及び流産を誘発する虞があり訴訟に
成ることを避けるため、かかり付けの産婦人科医の同意をとって治療開始
するよう勧めておら
れました。
治療穴 
 中脘・天枢・三陰交
 陰交・気海・石門・関元・中極・曲骨
 中注・四満・気穴・子宮・大赫・横骨
 八髎穴・会陽 他
すべて温灸程度でとくに、関元に張りが有ると戻り難いそうです。
但し、よく言われる至陰は使わず、鍼もしますが全身調整程度でごく浅くとのことでした。

最後に、
・重い物を持ったり、力仕事はしない。お腹を緩め、冷やさない。これは、飲食物も含む。
・疲れているときは休憩する。
・胎児の大きさ、下降具合に合わせて逆子体操を始める。
・逆子がなおったら、胎児の頭が骨盤に固定するまで毎週位置のチェック。
 
やはり元気な母体より元気な赤ちゃん。
逆子を治すより、妊娠前より意識して摂生し体調を整えるようつとめる。
 
 最悪、帝王切開しても鍼灸治療している方が出血量は少なくて済むようです。以上考える
と、妊婦さんでなくとも一般の人にもあてはまるのかなと感じました。
                          (研修委員会委員 中川 欣久)